内容説明
「いやな奴」で埋っている俗界を脱して非人情の世界に遊ぼうとする画工の物語。作者自身これを「閑文字」と評しているが果してそうか。主人公の行動や理論の悠長さとは裏はらにこれはどこを切っても漱石の熱い血が噴き出す体の作品なのだ。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
橘
7
冒頭しか知らなかったですが、先々週のJブンガクで取り上げられてたので読んでみました。難しかったけど面白かったです。世の中って生き難い。けれど、どこにいても呑気にしてないと生きている甲斐はないらしい。うーん。解ったような解らないような。2011/06/20
歪姫
4
恥ずかしながら、夏目漱石の本を初めて読みました。 表現がキレイで、同時に難しい……。 自分の語彙力の低さに絶望しました……けど読み応えがあり再読します。2015/06/11
治野
2
何回も読みたい本。そこまで長くないし。2021/10/31
チュンセ
0
高校時代、夏目漱石にハマって全作品を読んだ。再読・・・・・ん・・・
まー坊
0
漱石先生の日本語は、他の誰のものより美しい。特に「美」を描写するときの言葉の選び方は比類がない。漱石の手で美しいものがより美しくなる。本を読んでいて総毛立ったのは「こころ」が初めてだった。その頃からずっと、そしておそらくこれからもずっと、夏目漱石が一番好き。2013/08/14