内容説明
作者みずからが草した紹介文に「自然を主(あるじ)とし、人間を客とせる、小品の記文、短篇の小説」を集めて。一本としたとあるように、『自然と人生』(一九〇〇年刊)は自然をテーマとする散文詩ふうの随筆八七篇、小説一篇、論説文一篇から成る。漢語・漢文脈をみずみずしく駆使したこれらの名文は、広く愛好されただけでなく一時代の文章の手本とされた。
目次
灰燼
自然に對する五分時(此頃の富士の曙;大河;利根の秋曉 ほか)
寫生帖(哀音;可憐兒;海運橋 ほか)
湘南雑筆(元旦;冬威;霜の朝 ほか)
風景画家 コロオ