出版社内容情報
平凡な日常の生活が何であるかを最も深くつかむことによって最も深い哲学が生まれるのである―随筆と日記・書簡から細心に選ばれた諸篇によって,人間西田の内奥の声が響く.
内容説明
京大退職のおり西田幾多郎は生涯を顧みて記した、教室の「黒板に向って一回転した」といえば私の伝記は尽きるのだ、と。この一句にはどれほどの人生の内実がこめられているのか。『思索と体験』以後のエッセイから選ばれた諸篇、細心に抄出された日記・書簡・寸言が切々とそれを語り伝える。人間西田の哀切極りない内奥の声が響く。
目次
1 思い出
2 追憶と追悼
3 思想
4 随想
5 歌と詩
6 日記抄
7 書簡抄