出版社内容情報
37歳のゲーテは,生涯の大きな転機となった約2年わたるイタリアへの旅に出る.自分の眼で見,感じたことを淡々と語る旅行記.
内容説明
一七八六年九月、ゲーテはワイマルでの煩瑣な生活からのがれるため、長年の憧れの土地イタリアへと、まっしぐらに駅馬車を駆り出した。この出発こそ、詩人ゲーテを完成し、ドイツ古典主義を確立させるきっかけとなるものであった。
目次
カールスバートからブレンナーまで(一七八六年九月)
ブレンナーからヴェロナまで(一七八六年九月)
ヴェロナからヴェネチアまで(一七八六年九月)
ヴェネチア(一七八六年九月および十月)
フェララからローマまで(一七八六年十月)
ローマ(一七八六年十一月から一七八七年二月まで)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
hasegawa noboru
18
奥書に1942年6月1日第1刷発行とあって、戦中だ!読んだのは2016年4月で70刷とある。ワイド版があったのか、出来たらそっちで読みたかった、確かに老眼にはきつい。余談はさておき、ゲーテ(1749ー1832)イタリアの旅は一七八六年から八八年にかけてなされたもので、この紀行が編纂、印刷されたのは三十年後のことだという(訳者解説)。功成り名遂げての物見遊山の旅では決してなく、詩人としての人生を賭しての旅だったということである(同解説)。日記形式で書かれていることもあろうが、読むハナからその中身を忘れていく2024/09/04