出版社内容情報
明治30年,福沢は60年の生涯を口述し,のちその速記文に全面加筆して『自伝』を書きあげる.語るに値する生涯,自らそれを生きた秀れた語り手という希有な条件がここに無類の自伝文学を生んだ.(解説=小泉信三・富田正文)
内容説明
明治30年、福沢は60年の生涯を口述し、のちその速記文に全面加筆して『自伝』を書きあげる。語るに値する生涯、自らそれを生きた秀れた語り手という希有な条件がここに無類の自伝文学を生んだ。近代日本の激動期を背景に、常に野にあって独立不羈をつらぬいた精神の歩みが大らかに語られている。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ポレポレ
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「花神」にも書かれていたエピだが、大村益次郎が長州の攘夷を擁護したら驚いてそれを他の塾生に吹聴。何となく自分は福沢諭吉の性格と合わないなと思っていたが福翁自伝を読んでみた。読後感として、やっぱり自分は福沢諭吉とは気性的に合わない面があるな、と思いつつも福沢が機転を効かせたエピソードが快活に書かれていて面白くはある。意外にちょっと道化師のようでもあるが、文筆家として当時の日本に貢献した人。福沢は学舎をいつ潰れても構わないと思って作った。幕末の教育者吉田松陰とはえらい違いだがそこに両者の性格が表れてもいる。2022/09/24
たつや
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福沢諭吉が主に口述して著した自伝。時代の割に文体が読みやすい。彼が活躍した時代背景と、その人となりが窺い知れて非常に面白い。彼の残した功績などからもっとお堅い人かと思ったが、実は大の酒好きであったことも告白していたりして、実は親しみやすい人物でもあったことが分かった。2019/02/11
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