出版社内容情報
何の規則性も持たない数列である「乱数」は計算量理論・情報理論・統計学の境界領域にあり、諸分野がうまく融合して基礎理論が構成されている。コンピュータでアルゴリズム的に乱数を生成する機構の背景に、どんな数理があるのか。「真の乱数」から「擬似乱数」を生成する方法と、逆に擬似乱数から真の乱数を抽出する理論を解説する。
内容説明
何の規則性も持たない数列である「乱数」は計算量理論・情報理論・統計学の境界領域にあり、諸分野がうまく融合して基礎理論が構成されている。コンピュータでアルゴリズム的に乱数を生成する機構の背景に、どんな数理があるのか。「真の乱数」から「擬似乱数」を生成する方法と、逆に擬似乱数から真の乱数を抽出する理論を解説する。
目次
第1章 なぜ擬似乱数生成なのか(物理と乱数;アルゴリズムと乱数 ほか)
第2章 擬似乱数生成(線形合同法の出力系列の非乱数性;上位ビットを出力する線形合同法 ほか)
第3章 擬似乱数生成のための計算量理論(確率論の小道具;一方向性関数 ほか)
第4章 計算量理論的な擬似乱数生成法の具体的構成(具体的な擬似乱数生成法;具体的な関数におけるハードコア述語証明)
第5章 乱数抽出器(準備;諸定義 ほか)
著者等紹介
小柴健史[コシバタケシ]
1967年生まれ。2001年3月、東京工業大学大学院情報理工学研究科数理・計算科学専攻博士後期課程を修了、博士(理学)。通信・放送機構の情報通信セキュリティ技術研究開発プロジェクト、科学技術振興機構のERATO今井量子計算機構プロジェクトに研究員として従事。2005年4月より埼玉大学工学部助教授、現在、同大学院理工学研究科准教授。統計数理研究所にて客員助教授/客員准教授(2006~2009年)、パリ大学LRI/LIAFAにて訪問研究員(2010~2011年)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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