内容説明
複雑な非線形データが与えられたとき、非線形モデルを工夫してそれにあてはめて解析するのではなく、線形モデルを用いて非線形データの解析を行なうというのが「カーネル法」のねらいである。一般には、高次元の束縛を受けるが、それを回避するのが正則化という発想だ。カーネル法は文字列やグラフの解析など、適用範囲も広い。本書はその基本から応用までをていねいに解説した。さらには既成ツールを越えて自分で設計したい人のためにも役に立つ本格的入門書である。
目次
第1章 現代の多変量解析とは
第2章 カーネル多変量解析の仕組み
第3章 固有値問題を用いたカーネル多変量解析
第4章 凸計画問題を用いたカーネル多変量解析
第5章 カーネルの設計
第6章 カーネルの理論
第7章 汎化と正則化の理論
A 付録
著者等紹介
赤穂昭太郎[アカホショウタロウ]
1965年生まれ。1990年東京大学大学院工学系研究科計数工学専攻修士了。1990年通産省工業技術院電子技術総合研究所情報科学部研究員。2001年より独立行政法人産業技術総合研究所脳神経情報研究部門情報数理研究グループグループ長。博士(工学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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月をみるもの
2
やっと SVMの原理がわかった。2015/05/11
P_tan
2
カーネル法について様々な角度から解説している。詳細は後半に回して初学者でもイメージが持ちやすく読みやすい。後半部分の理論的な部分がまだまだ理解できていないので再読したい。2010/05/01
こずえ
0
ビッグデータビッグデータと騒ぐバカにそれを解くカーネル法のやり方を学べって投げつけるための本。線形モデルと非線形モデルの行き来は最近需要が高まっている。非線形に関しては、ストロガッツの非線形ダイナミクスとカオスもよい本なのでそれと併せて読むとよい
Sean
0
先週?読了。途中、SVMの話題は割愛。非線形性には様々な表現があるけど、カーネル法で統一的に表すことができてサイコー!という話。 カーネル法側の柔軟性ゆえに、問題設計を適切に行うのがキモ。2017/06/01
inakoshi
0
SVMとのつながりでしか理解していなかったカーネル法だが、実はもっと一般的で、サポートベクトルとは独立な概念。基本の線形モデルが特徴ベクトルの重みつき和で定義されるのに対し、カーネル多変量解析では、サンプルと入力のカーネル関数値の重みつき和で定義されるという、双対問題を先に与えてしまってから、カーネル関数の性質を考えていく本書の説明のほうが、これまで読んできた解説記事や書籍よりも、ずっとシンプルで理解しやすかった。2015/04/11
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