出版社内容情報
「そうじゃ,わしが博士じゃ」としゃべる博士や「ごめん遊ばせ,よろしくってよ」と言うお嬢様に,会ったことがあるだろうか.現実には存在しなくても,いかにもそれらしく感じてしまう言葉づかい「役割語」は,何のためにある?
内容説明
「そうじゃ、わしが博士じゃ」としゃべる博士や、「ごめん遊ばせ、よろしくってよ」と言うお嬢様に、実際に会ったことがあるだろうか。現実に存在する・しないにかかわらず、いかにもそれらしく感じてしまう言葉づかい、これを役割語と名づけよう。誰がいつ作ったのか、なぜみんなが知っているのか。そもそも一体何のために、こんな日本語があるのだろう。
目次
1 博士は“博士語”をしゃべるか
2 ステレオタイプと役割語
3 “標準語”と非“標準語”
4 ルーツは“武家ことば”―男のことば
5 お嬢様はどこにいる―女のことば
6 異人たちへのまなざし
著者等紹介
金水敏[キンスイサトシ]
1956年4月大阪生まれ。1982年東京大学大学院人文科学研究科博士課程退学。大阪女子大学助教授、神戸大学助教授を経て2001年より大阪大学大学院文学研究科教授。日本語の存在表現、テンス・アスペクト表現、受動文、指示詞、格助詞等について、現代語、方言、歴史的資料も含め、理論的、記述的研究を進めている。人間は、言語に関する知識をどのように学習・獲得するのか、言語コミュニティはどのように形成されるのか、文体・話体はどのように作られ、伝承されるのか、といった観点から、日本語の歴史的資料のありようを捉え、その奥に潜む、文法の歴史的変化をつかみ取りたいと考えている
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