内容説明
エネルギーを「商品」として見る従来の経済システム論では、エネルギー・環境問題は克服できない。必要なのは、エネルギー、環境、経済を統合したグローバルシステムの視点である。エネルギー利用に伴って発生する諸問題は、科学技術、社会経済だけでなく、国際関係なども関わる複合問題といえる。本書は、その複合問題に新たな視座を与える「エネルギー学」への入門書である。現代における大量生産・大量消費・大量廃棄の根源を省察し、持続可能な人間社会を築くための方策をさぐる。
目次
1 システムの見方(グローバルシステムの概念;エネルギーシステム ほか)
2 エネルギー統計の読み方(エネルギーの形態と数量化について;単位について ほか)
3 エネルギーの環境学(エネルギーと環境のかかわり;環境外部性の取り扱い ほか)
4 エネルギーの経済学(経済学の考え方;エネルギー供給の経済学 ほか)
5 エネルギー・環境・経済システムの課題(システム問題としての理解と数理モデルの役割;ライフスタイルとエネルギー ほか)
著者等紹介
山地憲治[ヤマジケンジ]
1950年生まれ。東京大学大学院工学系研究科電気工学専攻教授。専門は、エネルギーシステム工学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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