出版社内容情報
日本の森林景観は急激に変化している.長らく日本的景観をつくってきたマツ林が劇的に減少し,代わって鬱蒼としたシイ林が増えてきている.それはなぜなのか.身近な森で進む主役交代劇の実態と意味を明らかにする.
内容説明
日本の森林景観は急激に変化している。意外にも自然への回帰が進んでいるという。長らく日本的景観をつくってきたマツ林が劇的に減少し、代わって鬱蒼としたシイ林が増えてきているのだ。なぜそのようなことがおこるのだろうか。私たちの目の前でまさに進行している、日本の森の主役交代劇の実態とそのもつ意味を明らかにする。
目次
第1部 マツ(変遷するマツ林;一〇〇年前のマツ林;なぜ、かつてマツ林が多かったのか―鎌倉の場合;植生図でたどるマツ林の変遷;マツ林の拡大と衰退)
第2部 シイ(照葉樹林帯のシイノキ;人々の暮らしとシイ林の変遷;シイノキの生態;シイノキと人々のこれから)
第3部 討論・マツとシイは何を問うているのか
著者等紹介
磯谷達宏[イソガイタツヒロ]
1961年生まれ。国士舘大学文学部(地理学教室)講師。植生地理学、植生の地域による違いやその成因をおもに研究している
原田洋[ハラダヒロシ]
1946年生まれ。横浜国立大学教育人間科学部教授。土壌動物の生態学。ここ100年間の関東地方の植生景観の変遷に現在強い関心を持っている
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