内容説明
衝撃的なクローン羊ドリーが誕生し、世界中で圧倒的な反響が巻きおこった。クローン人間は、すぐに誕生するのだろうか。そして、これほどまでに嫌悪される理由はどこにあるのだろうか。体外受精によって誕生した胚細胞。両親となるべき人々が死亡したり離婚してしまった場合、どう扱えばよいのだろうか。ヒトなのか、単なる所有物なのか。遺伝技術は私たちに新たな疑問やジレンマをもたらしている。現在の問題に迫ったノンフィクションの遺伝物語、後編。
目次
4部 動植物―遺伝子工学と自然(遺伝子改変植物―来るべき緑の革命;遺伝子導入動物―新しい食料と生産の場;絶滅の危機にひんした生物種―絶滅にうち勝つ新しい遺伝子 ほか)
5部 病気―医療の遺伝子革命(嚢胞性線維症―すべての人に検査が必要ですか;乳ガン―知ることの重荷;アルツハイマー病―あなたに発病の危険性がありますか ほか)
6部 ジレンマ―遺伝技術と個人の選択(遺伝検査とプライバシー―あなたの遺伝子を知るのは誰ですか;凍結した初期胚―ヒトですか、それとも、所有物ですか;クローン人間―なぜ誰でも反対するのですか ほか)
著者等紹介
レイリー,フィリップ・R.[レイリー,フィリップR.][Reilly,Philip R.]
コロンビア大学にて法律学を学び、同大学大学院にて分子遺伝学と人類遺伝学を修得した。1973年エール大学医学部に入学。1979年ボストン市民病院にてレジデント。医師(小児精神神経医学専攻)と同時に弁護士であり、分子遺伝学と臨床遺伝学に精通し、連邦政府の各種審議会委員を兼ねる。現在、Interleukin Genetics,Inc.のC.EOで、タフト大学医学部小児科学助教授であり、シュライバー精神障害者施設の理事長
高野利也[タカノトシヤ]
1935年生まれ。1960年慶応義塾大学医学部卒業。2000年同大学医学部教授を退職、現在、同大学名誉教授。アメリカMIT研究員、NIH訪問研究者、イギリス・ケンブリッジ大学訪問教授、フランスINSERM訪問教授を歴任
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