出版社内容情報
世界は対称性にあふれている。入力に対する構造的な変換に対して不変であるのが対称性で、物理世界を扱う機械学習で効率的な学習を実現し、未知の状況にも対応できるようになるために欠かせない概念だ。本書は関係する数学を基礎から解説した上で、対称性が機械学習の文脈でどのように表されるのかを示し、利用する手法を紹介する。
【目次】
まえがき
1 対称性と機械学習への誘い
1. 1 対称性とは
1. 2 対称性と幾何
1. 3 対称性と物理法則
1. 4 関数と対称性
1. 5 機械学習における入力に対する不変性の例
コラム 1. 1 連続的に変化する入力に対する予測タスクに不変性が求められる
コラム 1. 2 完全ではないが対称性が一部成り立つ現実のデータを扱う
1. 6 同変性
1. 7 変換情報の保持と対称性
1. 8 無限の変換をどのように扱うのか
1. 9 群・表現
1. 10 作用と表現
1. 11 位相群とリー群
1. 12 機械学習とは
1. 13 帰納バイアス
1. 14 データオーグメンテーション
1. 15 もつれを解いた表現と対称性
1. 16 各章の構成
第1章のまとめ
2 群・表現論
2. 1 群の導入
2. 2 同型写像・準同型写像
2. 3 部分群
2. 4 剰余類
2. 5 正規部分群・商群
2. 6 作用
2. 7 作用の例
2. 8 群の表現
2. 9 リー群
2. 9. 1 滑らかな群と線形代数
2. 9. 2 指数写像
2. 9. 3 リー群
コラム 2. 1 ロドリゲスの回転公式
2. 10 リー代数
2. 10. 1 リー代数
2. 10. 2 リー群とリー代数の関係
2. 10. 3 曲線上の指数写像
2. 10. 4 リー群の準同型写像
第2章のまとめ
3 対称性を備えた関数
3. 1 対称性を備えた関数
3. 2 ニューラルネットワークとは
3. 3 ニューラルネットワークへの対称性の導入
3. 4 G不変な仮説空間
3. 5 軌道・軌道集合
3. 6 軌道集合を用いた仮説空間
3. 7 商仮説空間
3. 8 等質空間
3. 9 安定部分群
3. 10 等質空間と商空間
3. 11 写像の持ち上げと射影
3. 12 畳み込みと群畳み込み
3. 13 群畳み込みは同変性を備える
3. 14 等質空間の同変性
3. 15 特徴マップ
3. 16 一般化群畳み込み演算
3. 17 一般化群畳み込みの問題点
第3章のまとめ
4 対称性を備えたニューラルネットワーク
4. 1 並進群の特徴マップ上での作用
4. 2 並進同変と畳み込みの同値性
4. 3 畳み込みニューラルネットワーク
4. 3. 1 並進同変であるバイアス加算
4. 3. 2 並進同変である要素ごとの非線形活性
内容説明
世界は対称性にあふれている。機械学習ではデータや対象となる問題をどのように表現するかが重要な課題であり、この世界を表現する機械学習の発展に対称性の概念は欠かせない。本書は、対称性、群、リー群、リー代数の重要な部分について基礎から直観的にもわかるように解説する。その上で、対称性が機械学習のモデルの中でどのように表わされるかを示し、機械学習のアーキテクチャや学習手法に組み込む方法を紹介する。これにより、世界の法則を直接、機械学習モデルに取り込むことができる。
目次
1 対称性と機械学習への誘い
2 群・表現論
3 対称性を備えた関数
4 対称性を備えたニューラルネットワーク
5 リー群に同変な関数の設計
6 クリフォード代数にもとづく対称性
著者等紹介
岡野原大輔[オカノハラダイスケ]
1982年生まれ。2010年東京大学大学院情報理工学系研究科博士課程修了、博士(情報理工学)。2006年Preferred Infrastructureを共同で創業、2014年Preferred Networks(PFN)を共同で設立。現在、PFN代表取締役最高技術責任者、Matlantis代表取締役社長を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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