出版社内容情報
立方体の針金の枠を石鹸液に浸けて引き上げると,どうなるでしょう? 星の動きや暦を紙の上で楽しむと? 紅茶碗の中でも不思議な愉快なことがおこります.日常の身の回りにひそむ美しさと,美しさの背景の数理を紹介するエッセイ集!
内容説明
針金で作った立方体の枠を石鹸液に浸けて引き上げると、どうなるでしょう?紅茶茶碗の中の茶殻の不思議な動きをご存知ですか?星の動きや暦は紙の上で愉快な図形を描きます。美しさは日常の身の回りに潜んでいる。読者の皆さんも、森口先生と一緒に、手を動かしながら考えてみよう。美しさを見出す喜びと、その背景の数理を紹介するエッセイ集。
目次
第1章 石鹸膜の不思議
第2章 対数方眼紙
第3章 隠れた規則性
第4章 地球儀・天球儀
第5章 そろばんをめぐって
第6章 流れの姿
第7章 近似分数
著者等紹介
森口繁一[モリグチシゲイチ]
1916年香川県小豆島に生まれる。1938年東京帝国大学工学部航空学科卒業。東京大学教授、電気通信大学教授、東京電機大学教授を歴任。工学博士。東京大学名誉教授
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感想・レビュー
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takao
1
森口繁一氏の晩年の書である。いつもながら、日常の観察とその背景にある数理を解説している。こういうのは、寺田寅彦の伝統をひきついでいるのだろう。 しかも、手足を使うようになっていて、高校・大学での演習にも使えるだろうと思う。 なお、本書における計算のプログラムは、 森口繁一 『Excel/Basic基礎指南』(日本規格協会、2000)に含まれているという。2018/12/02
まじぇすた
0
身近な物、石鹸膜、音階、地球儀、紅茶などを題材にし、実験をまずやってみて考察や理論を説明する流れはとても自然で面白く読めた。トピック毎に興味があったり全く無かったりだったが、地球儀と日時計の章はよく理解できて楽しめた。ただ、音階の説明(2章と7章)がとても分かりづらい。でも、片対数方眼紙の便利さをあらためて知ることができて良かった。2012/03/17
MathFan
0
森口先生は数理現象を語る天才。何より、着眼点が鋭い。第3章「隠れた規則性」は珠玉。最初に出てくる「源氏香図の謎」は深い。唯々、深い。2019/02/02