出版社内容情報
「数学がわかる」とはどういうことなのか。13人の数学者が実体験をもとに、それぞれの学び方を綴る。1987年刊の『数学の学び方』に新エッセイ5篇を加えた新版。編者のほか、深谷賢治、斎藤毅、河東泰之、宮岡洋一、小林俊行、小松彦三郎、飯高茂、岩堀長慶、田村一郎、服部晶夫、河田敬義、藤田宏の各氏が寄稿。
内容説明
数学者はどのように数学に向き合うのか。その理解の仕方はどういうものなのか。どうしたらそのような理解に到達できるのか。13人の数学者が実体験をもとに、それぞれの学び方を綴る。1987年刊の『数学の学び方』に新エッセイ5篇を加えた新版。
目次
数学に王道なし
論理の歌が聞こえますか
はじまりはコンパクト
時間をかけて、深く
どこにだって、数学がある
疑問をおこして、考え、そして考え抜く
暗記のすすめ
数学しながら学ぶ
“いいかえ流”勉強法
論理を追う前にイメージを持て
数学事始
数学の帰納的な発展―ガウスの楕円関数論
数学および諸科学での応用に向けて
著者等紹介
小平邦彦[コダイラクニヒコ]
1915年生まれ。東京大学教授、学習院大学教授などを歴任。1997年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Happy Like a Honeybee
5
「自然は数学という言葉で書かれている」(ガリレオP88) 読書猿氏がイチオシしていたので、手に取る次第。 小平氏を筆頭に著名な学者による数学にまつわる逸話を。 閾値を超えるまで、ひたすら暗記を提唱する小松氏のエピソードが印象的。 五感と同じように、数覚を鍛えるべし。2021/09/07
しろっこー
5
小平先生の数学の学び方に新たに斎藤毅先生、河東先生、深谷先生、宮岡先生、小林俊行先生が新たに記事を書いたもの。斎藤先生の「コンパクトの話」はメタ男女会話形式でとても面白かった。斎藤先生こんなふざけた文章書けるのかと驚き。2015/03/13
ふーやん
3
日本を代表する数学者の方々による、数学を志す者のための、数学の本である。数学と向き合うための心構えを学ぶことができる。 ただ、小説のように書こうとしているのか、懲りすぎた記事もあり、私は多少なりとも不快感を覚えた。2016/06/15
海
2
面白かった。数学的なところはすぐわかるところだけちゃんと読んであとは雰囲気だけ。河田先生のレムニスケートの話はほんとに面白いと思う。勉強法って意味では小平先生の「繰り返し書けばわかる」が一番共感できた。2022/12/05
Q
2
数学研究者/教育者による数学学習の手引き。平易な日本語による学び方の説明と数式による具体的な数学の例が出てくるのだが、後者は初学者にふさわしい難易度とは思えなかった。また複数の著者がそれぞれの章を独立した書き下しているため先の数学例が短かい説明に押し込まれている。この本で数学の学習力を向上できる読者はほとんどいないだろう。既に数学好きな読者なら随筆として本書を楽しめるかもしれない。著者の多くが「証明をただ何度も写経するだけで理解が促進されることも多い」という主張していたのが印象的に残った。2021/09/19
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