出版社内容情報
常微分方程式の基礎理論をわかりやすく解説する.たんなる計算テクニックではなく,常微分方程式の基礎的な考え方がしっかり身につく,理工系大学初学年生向けの入門書.「岩波講座 応用数学」からの単行本化.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
舌噛
1
具体的な方程式と具体的な解法について書かれている。線形方程式の固有値による相空間での振る舞いの分類の解説はとても詳しい。一つ一つの理論を説明するのに初めの例に戻ってくれてイメージが湧きやすい。第3章の安定性理論や力学系については説明がかなり端折られているので、本書で理解しようとせずにこういうのがあるんだな程度でいいのかなと。全体的には初めて微分方程式を学ぶ前に肩に力を入れずに読む常微分方程式論への目次or前書きみたいな本と思う。2017/12/27
hiro-suke
0
どの分野も学習する順というのがあります。それがわかっていない私には早計だったのでしょう。2013/11/29
嘉村 崇宏
0
もとの分冊の読んだのだけれど、p数が反映されないのでこちらを登録(偏微分の方が反映されない...)。常微分方程式の解法と幾何学的な意味、解の存在と一意性の定理、解の連続依存性、定性的な理論(相図や力学系、平衡点の分類、安定多様体等)といった全体的な事が書かれている。全体のバランスも良いし、なかなか読みやすくて、僕は常微分方程式の入門にはこれが一番良いと思う。2013/10/11
shin
0
元物理屋の数学者だけあって、物理っぽい記述も多い。なんかサラっと読んだけど力学系やりたくなるよね力学系。 ちなみに著者の俣野博は、東京書籍の中学、高校の教科書の編集にも携わっていたりする。2011/11/04