出版社内容情報
いま注目の代数幾何学.日本の研究にも大きな影響を与えた著者が,代数幾何学の基礎を初学者向けに歴史を交じえながら解説する.親しみやすい2次曲線から出発し,平面曲線,アフィン多様体,射影幾何学へと進む.
目次
はじめのお話
第1章 平面曲線と遊ぶ(平面2次曲線;3次曲線と群法則;曲線とその種数)
第2章 アフィン多様体(アフィン多様体と零点定理;多様体上の関数)
第3章 応用(射影幾何と双有理幾何;接空間と非特異性、次元;3次曲面上の27本の直線)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヒダン
10
学部生向けの代数幾何の入門書。返却期限が迫ってきたのでさくっと読んだ。スキーム理論に立ち入らないで済むように一般の環ではなく有限生成k-代数に制限している。代数の基本的なことは知っていたけれど、幾何の感覚的なところはそういうものなのかと思うところが多かった。図がたくさんあるのも理解の助けとなる。演習問題を解けば力がつきそうだと思ったが解いてない。テーマを絞って読むんだろう、本当は。最後の代数幾何学史も示唆に富んでいる気がする。もっと理解が進んでから読み返したい。演習問題は訳者による解答付き。2015/10/27