結核と日本人―医療政策を検証する

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  • サイズ B6判/ページ数 224p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000053259
  • NDC分類 498.6
  • Cコード C0047

出版社内容情報

「日本の結核制圧計画」はその後、日本における医学研究体制のモデルとなったが、果たして成功だったのか? 治療医学から包括的ケアシステムに移行しようとする次代の医療モデルとなりえるのか? 学界・官界・軍部による結核研究の歴史と、人びとに寄り添い真実を追究した医師による戦い、戦後の沖縄の施策との比較から検証する。

内容説明

結核―それはHIV/エイズとマラリアに並ぶ、世界の三大感染症のひとつ。2009年には170万人が結核で死亡し、そのうちHIV感染者が38万人、毎日結核で4700人が死んでいる(WHO)。2009年の日本における発生者は、人口10万人あたり19人で、いわゆる先進11カ国中で最悪。厚労省の認識は「世界的に見て、日本は依然として結核中まん延国である」。日本の医学界は結核を克服していない。

目次

序章 なぜいま結核か
第1章 結核と闘う
第2章 国をあげて亡国病克服に取り組む
第3章 結核予防法は何をもたらしたか
第4章 結核ナショナルプロジェクトは成功したか?
第5章 歴史を医療政策に生かす

著者等紹介

常石敬一[ツネイシケイイチ]
1943年東京生まれ。1966年東京都立大学理学部物理学科卒業。長崎大学教養部講師・助教授・教授を経て、神奈川大学経営学部教授。専攻は科学史・科学思想(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

takao

3
ふむ2023/06/28

psi_x

1
米軍占領下の沖縄と日本本土での結核制圧計画の違い。結核は治る病だとしてBCG接種は始めから選択せずストレプトマイシンで治療に努めた前者と、BCG摂取にこだわり結核にかかった患者を隔離してその自由を奪った後者。前者が丁寧にデータをとって統計を重視したのに対しBCG接種でツベルクリン反応に干渉してしまい満足な統計が取れなかった後者。軍国主義的な背景も理由の一つ。脚気で疫学的知見を生かさなかった過ちをまたしても繰り返す愚。今日に至るまでその愚を日本は繰り返してはいないのかな?2012/01/27

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