出版社内容情報
ハンガリーの経済改革の現状を実証的に分析し,改革の中心となるべき企業の自主的活動を妨げている管理価格,信用供与,補助金,税などのいわゆる「ソフトな予算制約」の問題点を明らかにし,改革の将来を展望する.
内容説明
社会主義経済の停滞のもとで、ハンガリーの経済改革は、現在注目の的となっている。同国の代表的経済学者である著者は、多角的な視点から経済システムを分析した『「不足」の政治経済学』(岩波現代選書90)に続いて、本書で経済改革の現状を実証的に分析し、改革の中心となるべき企業の自主的活動を妨げている管理価格、信用供与、補助金、税などのいわゆる「ソフトな予算制約」の問題点を明らかにし、将来への大きな展望を試みる。
目次
第1章 経済改革の教訓―中国の改革者への助言
第2章 経済改革の現状と展望
第3章 「ソフトな予算制約」再説
第4章 予算制約ソフト化の検証
第5章 収斂理論と歴史的現実―ティンバーゲン論文から21年たって