出版社内容情報
ロンドンの漱石から臨終の子規に宛て,ついに書かれなかった一通の手紙.一世紀を隔ててその応答の余白を読む.二人の青年の出会いと別れ,そこに日本近代の風景が広がっていた.小説・続「文学論ノート」.
内容説明
小説・日本近代文学誕生の時―。「僕ハモーダメニナツテシマツタ」。ロンドン留学中の漱石に宛てた子規の手紙。1900年、世紀の境に立った2人の青年は、どんな世界を前に苦闘していたのだろうか。百年をタイム・スリップし空間をたわめる劇的手法で、2つの世紀末が対話する。子規と漱石の交叉と分岐、そこに日本近代の風景がひろがっていた。1世紀を隔てて、その応答の余白を読む。如月小春、初の小説。