出版社内容情報
今日ほど心の豊かさが問われ,その十全なる理解が求められている時代はない.この課題に応えるべく第一線で活躍中の専門家が最新の知見に基づいて新しい角度から切り込み,現代に生きるに必要な生きた知を提供する.
内容説明
総合病院の中での精神科医の治療には、身体各位の医師とはまた違った身体への眼があるはずだ。身体医学が切り捨ててきた多くの要因をもう一度再統合することは可能だろうか。人間が精神であり身体である限り消滅することのない心身症という病いに対して、著者は心身症者をひとりの主体的人間として“了解”しようとする。患者への深い理解と、精神療法を中心とした治療の実践を通して、この、人間が人間であることのあかしとしての病いの本質に迫った心身症の「人間学」。
目次
第1章 総合病院に赴任して
第2章 心身症の隠喩
第3章 心身症の臨床
第4章 心身症の精神療法
第5章 総合病院のなかの精神科医