出版社内容情報
二・二六事件については,様々な見方がある.それへの批判も含め,新しく発掘された史料に基づき,事件を機にファシズムと戦争拡大への道をつき進んだ日本社会の政治・経済状況を掘り下げ,事件の背景と全貌を明らかにする.
内容説明
2・26事件については、様々な見方がある。それへの批判を含め、新たな史料にもとづき、事件を機にファシズムと戦争拡大への道をつき進んでいった日本社会の政治・経済状況を掘り下げ事件の背景と全貌を明らかにする。
目次
ファッショ化と軍部(政治地図の変化;軍部系勢力によるファッショ化;情勢の分岐点―第65帝国議会)
2・26事件の前提(陸軍内の派閥対立;国民の動向)
「決起」への道(流血の対立;陸軍の「危機」;「真に危険迫りあり」)
2・26事件の性格(決起将校の思想;2・26―この不可解なる事件)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
扉のこちら側
66
2016年804冊め。事件そのものより、事件に参加した兵士たちのその後が気になった。帰った兵営での監視と差別、取り調べ。日中全面戦争が開始されると長城作戦に動員され、軍務において厳しい取り扱いを受けたとのこと。侵略戦争開始へ踏み出し、国民に無謀な戦争を強要し、近隣諸国民に大被害を与える第一歩となった事件である。2016/10/08
篠田@書店員復帰を目指し中!
3
下部に解説があるのでわかりやすい。2013/02/27
くり坊
0
NHKが、陸軍ではなく「海軍」が当時に把握していた情報(機密事項)を「公文書」としてセンセーショナルに発表し、特集番組を8月15日に組んでいた http://www6.nhk.or.jp/special/detail/index.html?aid=20190815 これを見て、では今までの「陸軍」の情報だけで書かれていた、従来に知られていた「二・二六事件」とは、どのように論述されていたのかを知りたくなって、手っ取り早く岩波ブックレットに手を出しました。入門書です。2019/08/30