出版社内容情報
沖縄の村人たちの憩いの場であった鍾乳洞=ガマ.太平洋戦争はこの平和なガマを一転して地獄に変えた.1945年4月,多数の村人たちがチビチリガマで“集団自決”した.この悲惨な戦争体験の真相から何を学びとるか.
目次
沖縄の鍾乳洞
チビチリガマとシムクガマ
なぜ“集団自決”を
完成した平和の像
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
扉のこちら側
69
2017年98冊め。愛国者らの呼びかけで集団自決したチビチリガマの人びとと、非国民の説得で投降したシムクガマの人びとの明暗。気になったのが、日本軍人や従軍看護婦として中国へ行った経験がある人物らにより「日本兵は中国人を惨殺してきた。今度はあのように自分たちが米兵に殺される」との話が広まり、自決へつながったというエピソード。二次資料を確認したい。 2017/02/01
Takao
4
1992年3月19日発行(初版)。25年前の出版。チビチリガマで「集団自決」のあったことくらいは知っていたものの、本書の著者が粘り強く働きかけて調査が実現したこと、生存者の証言など、知らないことがたくさん書かれていた。同じ読谷村のシムクガマでは、戦時中「非国民」とされていた比嘉平次さんの呼びかけで1000人余りの避難者が「集団自決」することなく生き残ったことなども知った。2017/01/21