出版社内容情報
画家である筆者は,絵をスライドにし旅して歩く.戦争責任をテーマにした多数の油絵・版画をもって.昭和天皇重体報道から昭和の終りの日まで,世界各地で展覧会を開いた.そこでのさまざまな出会いを描く.
内容説明
画家である筆者は、絵をスライドにして旅して歩く。戦争責任をテーマに、朝鮮人従軍慰安婦、朝鮮人強制連行など多数の油絵・版画。折しも昨年、昭和天皇重体報道から昭和の終りの日まで、世界各地に招かれ展覧会を開いた。そこでのさまざまな出会いと反応を、生きいきと描く。
目次
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
扉のこちら側
67
2016年844冊め。著者は戦時中を大連、ハルビンで過ごした芸術家。戦後、女性の目から見た戦争をテーマに作品作りを続け、各国で展示・上映しているという。強制連行や慰安婦問題等を扱うため「非国民」扱いをされることもあるとのことだが、本文中で紹介されている作品は実に素晴らしいものだと思う。2016/10/12
ねじおさん
1
山本浩貴『現代美術史』を読んで気になったので手に取った。日本の加害の歴史をうつそうと作品にした人がいたことがとても驚きだった(日本で加害の意識を持つ人は全然いないイメージだったので)。彼女の作品を観て、それぞれの地で発言された言葉の一人一人が重く、個人であると思った。個人として歴史に向かおうとしている人たちの言葉。富山さんの絵と詩がどちらも胸を重く抉ってきた、 「過去に目を閉ざして見たくない者は、現代に対しても目を閉ざしているということである。」30p 色んな人に読まれてほしい、知ってほしいと思った2023/08/07