出版社内容情報
「灰とダイヤモンド」「大理石の男」など問題作を発表,1981年戒厳令以来,激動の祖国ポーランドで映画を撮り続けてきたワイダ監督.1987年11月の来日にさいし2週間にわたって密着取材.数かずの興味つきない話を収録.
目次
日本の精神文化に近づきたい
ポーランドの現実を映画としてうつし出す
観客への責任とスタッフへの責任
「愛の記録」―ワイダ作品の総まとめ
私の少年時代、父と母のこと
「婚礼」―ポーランド戯曲の映画化
「ヴィルコの娘たち」―主人公が女性
演劇はポーランド文化の重要な要素
日本芸術から受けた影響
ポーランドと日本
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
扉のこちら側
65
2016年789冊め。ポーランドの代表的映画監督の来日時のインタビュー。ナチス占領中のクラクフで日本美術展が開催されていたというのに驚く。ヤルタ会談の決定で、国民の意思ではなく社会主義ブロックに編入されたポーランドでは、権力闘争が続いていた。それが「灰とダイヤモンド」誕生につながり、この映画はスターリンによる「鉄のカーテン」に遮られた世界を初めて描いたものになったとのこと。2016/10/03
rbyawa
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アンジェイ・ワイダは多分ポーランドを、というよりとある時代を代表するポーランドの映画監督で。なんというのかなぁ、私は映画は見たことがないのだけれども、この本や、彼の語る言葉を聞いただけで「ああ、特別だな」と自然に思う。第二次世界大戦を体験し、その体験を映画にし、ポーランドの社会そのものに影響を与えた、というそんな人物。ていうか、一回見てみたい。2009/12/02