出版社内容情報
多くの謎に包まれた知の巨人の意識と行動を,綿密な文献解読,精神医学・神経科学的知見の統合を通して描き出す秀逸な人間洞察.「ゲシュヴィント症候群」という人格の構造を浮き彫りにし,異能の秘密に迫る.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
№9
15
柳田國男をして「日本史上、最高の知性」と言わしめたという、南方熊楠のその人間そのものを、残した手紙や日記を材料に、精神病理学という観点から探ろうという意欲的な書。てんかん親和性人間とかゲシュタルト症候群など難解な専門用語が繰り出され、その超天才性の謎に迫ろうとしている。歴史上の偉大な業績を残してきた偉人たちが、これらの性質をその契機としているのではないかと結論づける。それにしても本書で引用される熊楠の手紙や日記がもうヤバイ面白過ぎ抱腹絶倒!あぁこの「愛すべき超天才」南方熊楠大先生がますます好きになったな!2013/06/08
もっひぃ
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筆者の参考文献の多さに驚く。そして僕の大好きな南方熊楠についての本がこんなにも出版されていることに更に驚く。熊楠先生を尊敬しています。2017/01/01
小屋
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使われている単語も内容も非常に難しかった。 研究結果等の話ではなく、「南方熊楠」という人間についての考察やアレコレ。彼の書いた書簡や、彼について書かれた書籍などからソレを探っていく話。 辞書を近くに置いて読んだほうがいいと思う。2011/12/19