出版社内容情報
ディドロ没後200年を記念してフランスを代表する18世紀研究者が京都を訪れた.これを迎えた日本のさまざまな分野の研究者とグローバルな視座を共有しながら行われた発表とシンポジウム.本書は白熱した学会の全記録.
内容説明
ポモー、プルースト、デスネ、ディディエなどフランスを代表する18世紀研究者が、ディドロ没後200年を記念して京都を訪れた。彼らは、ディドロ、『百科全書』、さらに日欧の文化比較―文学・音楽・演劇など―について、日本のさまざまな分野の研究者たちとグローバルな視座に立ち、ともに論じあった。本書はその白熱した学会の記録である。
目次
1 ディドロ(『百科全書』図版の人間学的読解のために;不謹慎の幻想;症例 ラモーの甥;『ラモーの甥』の新しい読解のために;『オランダ旅行記』;幻滅を通して希望へ;『ソフィー・ヴォランあて書簡』における民衆的語彙の再活性化;語彙形態索引の使用が提起する一般的諸問題;哲学者の力;ディドロと専制君主制;ディドロとイエズス会士;ディドロとルソー;ディドロとラヂーシチェフ―エカテリーナ2世をめぐって;ディドロとアベ・ルーシエと極東の音楽;ディドロと制度としての文学;1884年、失敗に終わった国家的公認―ディドロ、ダントン、実証主義者)
2 18世紀のヨーロッパと日本(ヨーロッパ人が見た日本人;フランスにおける18世紀日本精神史研究の現状;18世紀における日仏両国の経済的発展;演劇と幕―フランスと日本の場合;18世紀の日本・フランス両国における音楽の発達についての考察;ディドロ晩年のパリの音楽;18世紀のフランス宮廷料理について;18世紀日本社会の一齣;18世紀の日本の思想における道徳の問題;18世紀の日本文学;18世紀の日本における絵画史の動向;18世紀の茶道)