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出版社内容情報
長年、ルオーの作品に親愛と賛嘆の念をもって接した著者によるルオーのユニークな入門書。図版を多数収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ロビン
16
昭和電工社長であった鈴木治雄が、愛好するルオーについて様々な研究書を読み、人々と語り合った文章等をまとめたもの。出光美術館に「受難」が収蔵されることになった経緯や、梅原龍三郎や谷川徹三、小林秀雄、武者小路実篤らのルオー観、またルオーの娘イザベラの語る父、柳宗悦の次男で美術史家・ルオー研究者であった柳宗玄らとの対談や座談会などで構成されており、どの文章もルオー作品への愛情と敬意、探求心に溢れている。多くの人がルオーに惹きつけられるが、彼の絵は謎めいている。私は彼の絵の孤高の精神と深い宗教性に魅力を感じる。2022/02/06
スエ
2
再読。モローとルオーの稀有な師弟愛に、あらためて心打たれる。「君の素質のすべて、ひたむきの熱情、マティエールへの愛情、君の本質的な資質、これらをひっくるめた君を私は見ている。君がますます孤独になってゆくのを見ている」(モロー)。2016/03/11
スエ
1
ルオーにとって完成作と呼べるものは基本的になく、一度サインを入れた作品であっても絵の具を削り、塗り重ねた。そしてステンドグラス職人としての過去が、あの画風に影響しているという。熱心なカトリックでありながら娼婦やピエロを多く描き、批判されることも多かった。求道の根源は何であったか。ルオーが好きな人なら必読の書であると思う。清春に行かなければ。2015/05/02