拉致と日本人

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  • サイズ B6判/ページ数 151p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784000024297
  • NDC分類 319.102
  • Cコード C0036

出版社内容情報

拉致された弟のために奔走した兄。差別に抗い続ける在日コリアン。不条理への怒りと人間への信頼が生み出した奇跡的出会い。

内容説明

“拉致”は日本社会をどう変えたか?ヘイト・スピーチに抗する在日朝鮮人と、北朝鮮に拉致された弟の奪還に奔走した被害者家族との対話。

目次

第1章 拉致問題に取り組まない政治(なぜ政治を批判するのか;安倍晋三という政治家と拉致問題 ほか)
第2章 家族と国家(拉致される前の日常―新潟時代;拉致される前と後と ほか)
第3章 北朝鮮と在日朝鮮人(なぜ在日が拉致の標的にされなかったのか;人間関係で生死が分かれる国―なぜ生き延びられたのか ほか)
第4章 分断を超えて(拉致問題と在日バッシング;差別は快楽である ほか)

著者等紹介

蓮池透[ハスイケトオル]
1955年、新潟生まれ。1978年に北朝鮮に拉致され、2002年に帰国した蓮池薫氏の実兄。「北朝鮮による拉致被害者家族連絡会」(家族会)事務局長をつとめた。元東京電力社員

辛淑玉[シンスゴ]
1959年、東京生まれ。在日三世。人材育成コンサルタントとして企業研修などを行なう。ヘイト・スピーチに抗する市民団体「のりこえねっと」共同代表。2003年、第15回多田謡子反権力人権賞、2013年、エイボン女性賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬弐仟縁

41
蓮池さん:同じことの繰り返しです。制裁をして、少し動きがあって、膠着して、核実験があり、ミサイルが飛んで、また制裁をして……。そのたびに三、四年が経っていく。拉致問題は解決しないままのほうがいいと思っている人が少なからずいるんだろう(7頁)。辛さん:国会で首相が「議員をやめる」とまで言っているのに、身内から首相の嘘を明らかにする証言が出ていたのですから、お粗末な話です。首相の国会答弁のあと、このブログ(2003年1月30日)の記事が話題になると、この記事はすぐにネット上から削除されました(12頁)。2018/01/05

かおりん

16
拉致は2002年9月17日に「5人生存、8人死亡」と報道される。その後、拉致問題は進んでいない。政治利用された感は否めない。安倍首相と家族会、救う会との関係や、安倍さんの働きに憤りを感じた。蓮池薫さんが言えないことを兄である透さんが発言し矢面に立っている。また在日韓国人、朝鮮人の方の生きにくさや苦悩も知り衝撃的だった。在日という言葉が朝鮮人・韓国人を差すのもおかしい話。対談形式だけど、分かりやすかった。2017/09/02

mj

11
政府には、ヨクワカンナイ意見にさえも耳を傾けて、泥臭く解決に向けて取り組んでいただきたい。現政権の打つ手は充分満足とはいえないのかもしれないが、本書の指摘はあまりにも現実と離れすぎているように感じる。朝毎岩波のスタンスを把握してない方が読んだら、そんなものかと思ってしまうのではないか。とにかく、解決に利益がない、あの地域を利する勢力が我が国内部に存在することを本書を通して学ぶことができるという意味で良書だと思います。2020/06/28

hasegawa noboru

5
女性議員に早く質問しろよとヤジり、ウソだったらバッジを外すとウソを言う。〈女をバカにし、言ったことは忘れ、政治家としての最低限の判断力もない〉安部首相が拉致問題に本気で取り組む気があるとは思えない。〈自分たちを正当化するときだけ、北朝鮮を使い、拉致を使う〉(辛)その通りだ。〈日本は、強い者が問題を起こしても責任をとらなくてもいい社会になってしまっています。〉(辛)今に始まったことではないが、無責任大勢順応主義の軽薄さ、その通り。加計問題で官僚に用意させた文章を読んで答えるのが丁寧な対応だとは笑わせる。2017/08/02

そーすけ

4
2*在日コリアンと、北朝鮮による拉致被害者の兄。国家に翻弄されたふたりによる対話。「辛淑玉の目線」という文章が章ごとに挟まれて、「朝鮮籍」と「北朝鮮国籍」との違いなどが書かれている。右派の「救う会」に引きずられて右に右に行ってしまう「家族会」。拉致問題を利用してのし上がった安倍晋三。安倍政権がこんなにも長く続いているのに、全然事態が動かない。やる気がないんでしょうね。2019/01/02

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