出版社内容情報
ハーヴァード大学ノートン詩学講義の全記録.20世紀文学の巨人ボルヘスが,古今東西の名著・名作を例にあげ,物語の起源,メタファーの使われ方など,フィクションの本質をめぐる問題を,やさしい言葉で語りかける.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
たりらりらん
6
詩についての講義録。知識量はすごく多くて、語りはとても謙虚。この学問に対する姿勢を尊敬します。この講義は、メモを持ち込むことなくされたとあり驚きました。帯には、「小説は完全に袋小路に入っています。」との部分が抜き出されている。私は、その言葉に続く「詩人は、もう一度創造者になることができる日が来る。」という部分に感動しました。一度一度の詩との出会いを大切にしたくなるような著書でした。これを日本語で読めるということに感謝しなくてはね。2010/11/17
arekcey
2
長編小説を読んでいると、退屈に感じるところがあるとか長編を書かないのは怠惰からだとか、結構正直に言うよね。ボルヘスの語り口は読者の思考を透明にしてくれるし、それゆえに私は彼の書物を欲すのだ。彼の詩はまだ生きている。2017/09/19
まっきaka谷林
2
傑作講義録。理論的なあれこれを想像していたら、全く違った。「考えるな、感じるんだ」というか。あと、鼓直初の英訳。2012/12/24
neugierde
1
単語はすべて死せる隠喩である2015/09/28
四四三屋
1
正直に言いますと、詩についてはほとんどそのよし悪しが分かりません。しかし、言葉の根元的な力強さを感じるのは詩なだろうなあ、と漠然と思ってはいます。ただ、本書で取り上げられているのは、当然のことながら外国の詩なので翻訳という壁があります。ボルヘスの云う,言葉の力を知る為には、詩をやはりその国の言葉で読み、理解しなければならないと思ったのですが・・・。高望み過ぎますね。2014/10/31




