出版社内容情報
ノストラダムスは何を語ろうとしたのか.ペストと宗教戦争に脅える16世紀の言葉とイメージの海から,予言詩を読み直す.終末論,新プラトン主義,カバラなど諸思潮が渦巻くルネサンスを舞台に,この巨人が築いた象徴の城とは.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
らすた
1
この本、1999年の夏に出されているんですねぇ。 予言の事例を紹介しているかと思ったら、極めて真面目な研究書でした。 でもかえって客観的に捉えることができました。通して見ると、予言というより詩ですね。 過去の事を取り上げているものも多いし。 16世紀という時代の空気を存分に感じました。2025/02/20
コギソマサヒロ
0
ノストラダムスの「予言詩集」は、第四巻の53番までが1555年5月4日に印刷され、同年7月に、時の国王アンリ2世に王宮へ招待された。というと、予言詩集の評判が、とおもわれがちだが、どうも違うらしい。しかも、なぜ第4巻の半分までかという疑問も出る。そんなことは研究者でもない私にはわからないが、詩の内容としては、戦争、飢饉、政治的な陰謀と殺人ばかり。人や動物の奇形もよく登場する。意味不明な詩もあれば、iつの時代に起こっても不思議はないものもある。逆にいうと、後人が騒ぐ姿を想像しながら笑って書いた冗談爺さん?2017/04/30