出版社内容情報
政治経済摩擦から文化摩擦へ.冷戦体制が終焉し新しい世界秩序が模索される今,日米関係はますます緊張の度合いを深めつつある.この「危機」が作り出されるメカニズムを鮮やかに解明し,日米摩擦の本質を浮彫りにする.
内容説明
冷戦体制が終焉し新しい世界秩序が模索されるいま、日本とアメリカは相互依存を深める一方で近年ますます緊張の度合いを深めつつある。エスカレートするいっぽうの日本叩きと米国批判。両国のマスコミは、いまや日米関係は「危機」にあると言いたてている。しかし両国関係は本当に危機なのだろうか。著者は、いわゆる「危機」が為政者・マスコミ・国民の間で必要以上に膨らんでひとり歩きするようになるメカニズムを具体的な例に即して解明。政治経済摩擦が文化摩擦へと発展し、本物の危機へと変質することに警鐘をならすとともに、その克服のためにいま何がなされるべきかを、ジャーナリストとして厳しく問いかける。日米関係を考える上で必読の一冊。
目次
第1章 ひとり歩きする「危機」
第2章 検証「危機」の背景
第3章 つくられた「危機」?
第4章 歴史のなかの「危機」
第5章 「危機」をどう克服するか