出版社内容情報
“文化の野蛮”の冷徹な観察者ニーチェ.超ヨーロッパ的なものを求め,始源的世界を遥かに望んだその思想に深く降り立ち,現代日本の場から,ニヒリズムと永劫回帰の意味を獲得したことで知られる著者の遺稿集.
目次
1 ニーチェ論 われもまたアルカディアに(『ツァラトゥストラ』の根本問題;ET IN ARCADIA EGO―ニーチェにおける英雄的・牧歌的風景;アスポデロスの咲く野―ニーチェの遺産;ニーチェにおける脱ヨーロッパの思想)
2 ニーチェの周辺(ニーチェとキリスト教的人間;パスカルとニーチェ;ニーチェにおけるヘーゲル像;ニーチェとエピクロス;イスカの喉もと―ニーチェとその時代;哲学という「嘆きの壁」―危機的状況をめぐって)
漁樵問答―ニーチェとハイデガー