内容説明
清算されない侵略責任と戦後補償問題がくすぶりつづける日本と、ナチスに加えて旧東ドイツという「二つの過去」と向き合わざるをえないドイツ。東京ドイツ文化センターの連続企画「和解への道」の成果をふまえて、しばしば比較される両国の「過去との取り組み」の成果と課題を、日独の専門家たちが多面的に検証する。
目次
第1部 戦後補償のかたち(第二次世界大戦後のヨーロッパの協調において補償が果たした役割;日本の戦後和解の努力とアジア女性基金)
第2部 交差する過去と現在―映像に見る過去との取り組み(過去の駆逐から啓蒙へ―第二次世界大戦後のドイツ映画;戦争映画と和解への道 ほか)
第3部 想起の文化と政策(持続する学習プロセス―一九四五年から今日までのドイツの想起政策;アジアの被害者の声を聞く―日本は過去とどう取り組んだのか ほか)
第4部 加害との取り組み(強制的な「過去の克服」から自発的な「過去の克服」へ―連邦共和国とドイツ司法界の非ナチ化問題;文化外交か歴史教育か?―教科書対話と共通教科書に関する再考)
第5部 過去との取り組みの現在と未来(ドイツから見た日本の取り組み;日本から見たドイツの取り組み ほか)
著者等紹介
佐藤健生[サトウタケオ]
1947年兵庫県生まれ。専攻はドイツ現代史、上智大学大学院文学研究科史学専攻博士課程満期退学。拓殖大学教授。長年にわたりドイツの「過去の克服」について、とりわけ戦後補償について研究
フライ,ノルベルト[フライ,ノルベルト][Frei,Norbert]
1955年フランクフルト・アム・マイン生まれ。ミュンヘン大学で近代史・政治学・コミュニケーション学を学ぶ。1979年から1997年までミュンヘンの現代史研究所に所属。ボッフム大学を経て、現在イエナ大学近現代史教授兼20世紀史センター所長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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Miyoshi Hirotaka
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