過ぎ去らぬ過去との取り組み―日本とドイツ

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  • サイズ A5判/ページ数 320p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784000010795
  • NDC分類 329.67
  • Cコード C0022

内容説明

清算されない侵略責任と戦後補償問題がくすぶりつづける日本と、ナチスに加えて旧東ドイツという「二つの過去」と向き合わざるをえないドイツ。東京ドイツ文化センターの連続企画「和解への道」の成果をふまえて、しばしば比較される両国の「過去との取り組み」の成果と課題を、日独の専門家たちが多面的に検証する。

目次

第1部 戦後補償のかたち(第二次世界大戦後のヨーロッパの協調において補償が果たした役割;日本の戦後和解の努力とアジア女性基金)
第2部 交差する過去と現在―映像に見る過去との取り組み(過去の駆逐から啓蒙へ―第二次世界大戦後のドイツ映画;戦争映画と和解への道 ほか)
第3部 想起の文化と政策(持続する学習プロセス―一九四五年から今日までのドイツの想起政策;アジアの被害者の声を聞く―日本は過去とどう取り組んだのか ほか)
第4部 加害との取り組み(強制的な「過去の克服」から自発的な「過去の克服」へ―連邦共和国とドイツ司法界の非ナチ化問題;文化外交か歴史教育か?―教科書対話と共通教科書に関する再考)
第5部 過去との取り組みの現在と未来(ドイツから見た日本の取り組み;日本から見たドイツの取り組み ほか)

著者等紹介

佐藤健生[サトウタケオ]
1947年兵庫県生まれ。専攻はドイツ現代史、上智大学大学院文学研究科史学専攻博士課程満期退学。拓殖大学教授。長年にわたりドイツの「過去の克服」について、とりわけ戦後補償について研究

フライ,ノルベルト[フライ,ノルベルト][Frei,Norbert]
1955年フランクフルト・アム・マイン生まれ。ミュンヘン大学で近代史・政治学・コミュニケーション学を学ぶ。1979年から1997年までミュンヘンの現代史研究所に所属。ボッフム大学を経て、現在イエナ大学近現代史教授兼20世紀史センター所長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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Miyoshi Hirotaka

16
正義は復讐する者、勝利者、犠牲者、絶対的な権威の間を移ろう。非業の限りを尽くしたカリブの海賊は映画やアトラクションになり、ナチ党は悪役として漫画業界に定着。敗戦国という共通点で日本とドイツを対比し、そこにベンチマークを見出すのは無理。例えると、経済成長をした国を語呂良くBRICsと称したのと同じ。地政学的要素の違いや国際情勢の変化を無視して固定観念をさらに強化した結果、弊害の方が大きくなった。一方で悪意ある政治利用を招き、ビジネス化。他方で、現在進行形の人道被害に対してダンマリを決めこむ矛盾が生じている。2023/01/15

ソフトバンク

1
アメブロに書きました http://ameblo.jp/softank/entry-11889695208.html2014/07/01

まりこさん

1
ノルベルト・フライ目当てで読んだが、他の人達の論も客観的で良かった。過去の克服、過去の想起…「記憶」はやはり重要なキーワードだと思う。が、その「記憶」が不正確な受容をされているのが、日本そして周辺諸国の問題なんじゃないかなぁ2014/06/23

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