内容説明
ケインズ革命の核心とは何か。「新古典派総合」の解釈への徹底した批判的考察を通して、本書は、ケインズの金融市場にかかわる独自の分析枠組にこそ『一般理論』の本質があることを明らかにし、その理論の再定式化・展開を企てる。このミンスキーの試みは、国際貿易や金融の不安定性などで混迷する現在の資本主義経済への、積極的対応策に繁がる視点を提示しているといえよう。
目次
第1章 『一般理論』とその解釈
第2章 通説―標準的ケインズ解釈
第3章 基本的な視点
第4章 企業金融と資産価格の決定
第5章 投資理論
第6章 金融機関、金融不安、投資
第7章 新しい解釈の含意
第8章 社会哲学と経済政策
第9章 新しい解釈の政治的含意