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出版社内容情報
手書きから活字印刷へ-書物の大量生産を実現した15世紀ドイツの発明家グーテンベルクとは何者か.謎に包まれたその生涯と当時のヨーロッパ社会に光を当て,今日のマルチメディア時代に至る印刷文化の展開を描く.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ジュンジュン
10
グーテンベルク革命ともいわれる活版印刷。彼が目指したのは、活版印刷という革新的な技術を用いながら、出来上がった印刷本はそれまで存在している手書き写本に似たものに仕上げる事だった。時代の転換点とは得てしてそういうものなのかもしれない。また、彼の生涯は知名度の割に分からない事が多い。それも一因だろう、本書はグーテンベルクは何者だったか?だけではなく、活版印刷に関するエトセトラで構成されている。2023/04/21
ユーディット
3
岩波の月刊誌のエッセイを基にした本なので体験談や文体は一般書だが、内容は書誌学というかなりマニアックなもので、印刷技術の知識が皆無だと困難。活版印刷に関わる技術開発の歴史。人物と書籍紹介を中心に、古代から現代までの文字媒体の重要性を考える。イタリア関係ではA.Manuzioが最重要人物。2015/12/29
eirianda
2
なんなのだろう、この活字に対する愛情深い人たちは。組版の違い、文字のずれを探し、発見し、印刷の歴史を紐解こうとする。グーテンベルクよりも、それを研究する人々の執着というか熱意に畏れ入った。そして、マルチメディアの時代になっても、文字を一字一句拾い上げる写本という行為は神聖で尊いと思ってしまう。2013/01/05
どすきん
1
意外に分かっていない事があるんだな。2017/11/20
猫風船
1
学校の世界史の先生お薦め本。活字メディアの誕生と発展について、最新の研究成果を取りいれつつ、平易に解き明かしてくれる好著。慶大所蔵「グーテンベルク聖書」のデジタル化プロジェクトの代表でもある著者、さすがにいろんな稀覯書に通じていて、本好きはワクワクさせられます。数は少ないけど図版も美しい。バタルド体っていう書体がほんと流麗でうっとりしちゃいます。で、豆知識一点(私が知らなかっただけ?)。中世ヨーロッパのアルファベットは全23文字だったそうだ!(i-j,u-v-wの区別がなかった)。ひとつ笑えたところ引用↓2012/09/23