出版社内容情報
政権党内の合意調達のための総合調整機関,政権の意志を自治体に貫徹させる裁判抜き代執行制,自治権に介入する地方行革等々,新国家主義イデオロギーの陰で再編されつつある政治の手続きと装置を解き明かす.
内容説明
「行政改革」の名の下に、新たな集権体制が進行し、議会政治の変質が促進されている。政権党内の合意調達のための総合調整機関、政権の意志を自治体に貫徹させる裁判所抜き、代執行制、自治権に介入する地方行革等々、新国家主義イデオロギーの蔭で再編されつつある政治の手続きと装置を、新進気鋭の行政学者が解き明かす。
目次
1 新々中央集権下の行政改革(戦後国地方関係の変容;第二次臨調答申と新々中央集権)
2 現代政治の装置と手続(行政改革をめぐるシンボル操作;執政府政治とその装置;法の上に立つ「一括法」;裁判抜き代執行制度への疑問;諮問機関をめぐる政権と官僚制)
3 自治分権型政治行政への展望(いま、自治体に問われているもの;社会福祉から市民福祉へ;大都市圏行政システムの構想)