出版社内容情報
中国古代の人々は宇宙・自然・人間をつらぬく原理を「易・五行」として表現した.ひろく東アジア・日本にも強い影響を与えたこの世界観によって,アマテラス・スサノヲ,鬼・大黒・エビスなどの出生の秘密を明かす.
内容説明
中国古代の哲人たちは宇宙・自然・人間をつらぬく原理を「易・五行」として表現した。この考えは、東アジア社会の人々の世界観を強く規定し、また古代以来の日本の人々の思考を支配した。アマテラス・スサノヲ、鬼・大黒・エビス・オカメ・ヒョットコなどにみられる日本人の神的創造力の秘密を、「易・五行」の原理によって解明する。
目次
第1部 アマテラス・スサノヲの誕生
第2部 俗信の神々の誕生(鬼の誕生;松霊の誕生;大黒の誕生;エビスの誕生;箒神・厠神・井戸神の誕生;オカメ・ヒョットコの誕生;庚申の誕生;田の神の誕生)
第3部 易・五行とはなにか
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
うえ
8
「毒蛇、コブラはエジプト・インドにおいて神霊化されて祖霊ナーガとなり、台湾の百歩蛇は高砂族頭目家の祖先神である…日本の蛇信仰は縄文中期土器に著しく見られるが、その特色は躍動する蛇の造型である…三輪山のように大空に見事な円錐型を描く山容には、ズッシリとトグロを巻く祖神の姿を感じ、山そのものを信仰する間接的表現に移行していった…樹木もまた山に劣らず蛇になぞらえられたが、下枝が分枝せず、幹が直立で、木肌の風合いも生々しい亜熱帯のシュロ科の植物、蒲葵はもっとも祖神の姿に近いものとして神聖視された。」2022/08/08
slow_life
0
太極、陰陽五行、八卦を理解してから、歴史、古文を学ぶとずいぶん楽しいのでしょう。全ては理解できなったけど、久しぶりにノートを取りながら本を読みました。授業を受けてるみたいな気分で。2010/08/29