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出版社内容情報
明治以降の近代化のさ中にあって,西欧的方法との安易な妥協をきらい,独自の画境を拓いて日本画に革新をもたらした奥村土牛.度重なる土牛自身への取材をもとに,その芸術の核心に迫った画期的評伝.読売文学賞受賞.
内容説明
近代日本画に豊かなる変革をもたらした奥村土牛。その芸術の核心に迫る画期的評伝。「踊り子」「鳴門」など代表作16点をカラー口絵で収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬参仟縁
6
飾らない画風が巻頭カラーページで見られる。名前の印象とは裏腹に、心が解れる感じがした。土牛(とぎゅう)先生は人の悪口が嫌いだったという(4頁)。見習いたい。白樺派は自己成長欲に燃えていたとのこと(36頁)。岡倉天心とフェノロサは、もっと日本美術の可能性を引き出さないといかん(58-59頁)と悟ったようだ。日本と西洋の色彩感の違いが説かれるのは納得(110頁)。日本は平面的で西洋は立体的(111頁)。佐久地方に疎開されたようだ。セザンヌの影響を受けた土牛先生の画風は、しなやかな人生をも彷彿させているようだ。2013/05/30