意味の深みへ―東洋哲学の水位

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意味の深みへ―東洋哲学の水位

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  • サイズ B6判/ページ数 306p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784000001151
  • NDC分類 120.4
  • Cコード C0010

内容説明

言語を介して人間存在の本質に迫る試みは決して新しいものではない。だが、デリダからスーフィーをへて空海へ、ソシュール言語学からイスラーム神秘哲学をへて唯識・華厳の学へと、この広大な精神世界の体験を言語化しようと企てたものはいまだかつてなかった。古今東西の思想を自由闊達に渉猟し、しなやかな精神をもって「意味の深みへ」と向かう碩学の思索は、思想のポストモダン的状況において、知の沃野が東洋哲学の世界を通して限りなく拡がることを啓示する。

目次

1(人間存在の現代的状況と東洋哲学;文化と言語アラヤ識―異文化間対話の可能性をめぐって)
2(デリダのなかの「ユダヤ人」;「書く」―デリダのエクリチュール論に因んで)
3(シーア派イスラーム―シーア的殉教者意識の由来とその演劇性;スーフィズムと言語哲学;意味分節理論と空海―真言密教の言語哲学的可能性を探る;渾沌―無と有のあいだ)

著者等紹介

井筒俊彦[イズツトシヒコ]
1914‐1993年。1937年慶應義塾大学文学部卒業。1968年まで慶應義塾大学文学部教授。以後、マッギル大学(カナダ)教授、イラン王立哲学アカデミー教授、Institut International de Philosophie会員を歴任。専攻は言語哲学・イスラーム哲学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

寛生

54
【図書館】衝撃的な書物。信じられないくらい凄い本。「世界がまるで違った様相を示し始める」読了感。(257)井筒の手によって僕の全体が持ち上げられ、逆さまにされて、2、3回揺さぶられたような感覚。聞こえない声、「声なき声」が砂漠を彷徨う私を吹き抜けていく。意識せずともすべての経験が私という存在の深みの痕跡となる。「心の下意識的領域に場を持つ意味の生成過程、深層意識の薄暗がりの中で点滅し、活動している無数の意味可能体まで掘りさげてコトバというものを」(206)徹底して考えよ!という井筒の命令の声が響く。2014/05/09

みあ

31
東洋哲学の「無」とは、混沌であると同時に、創造の源でもある。人の心の無意識は、言葉においての言語アラヤ識にあたる。言葉というものの重要性に光が当たるようになった現代社会で、言葉の意味の表層ではない深みを大事にすべきだと、井筒氏は説く。私達の心が言語を産むと同時に、言語が私達の心に創造性を与える。言葉というものは、私達が考えている以上に、思考に対して影響を与えているのである。2016/11/12

非日常口

17
グローバル化とは浸食度なのか。コミュニティが孤立的に散在したときは、世界は途方もなく広かった。が、BMIなど個が世界と繋がる今、余白は失せ狭苦しく、アジール的な逃げ場もない。ネットワーキングは古来よりあった思想だが、資本の欲望が技術を追いつかせた。そこで氾濫するエクリチュールは言語の規制性を個に寄生させアナロジーを削りだしている。言語の獄屋を広げるだけのシェアではなく、自己にコトバを薫習し、アーラヤ識にある種子に世阿弥の言う花を咲かせる時を持ち、流動性を取り戻そう。境界は越えるのでなく動かすものだ。2014/10/28

overture

12
薫習(くんじゅう)。その語感から豊かなイメージを喚起してくれる、とてもいい言葉だと思う。薫きしめられた香の匂いが衣に残るように、様々な心の動きや行為が心の奥の深いところへ跡を残していく。痕跡として残った経験は時間をかけて意味の種子へと変転していく..。リルケが詩は経験なのだという言葉で表現していた事柄について、東洋哲学であれば論じることができるのかもしれない。著者の明晰で深みのある文章を読んでいると、そう思えてくる。2014/06/29

みぎ・妖子

2
意識と本質より分かりやすい。こっちを先に読むのもいいかも。やっぱり素晴らしい。特に、1.2.5.6.章はじっくり読んだ。2009/05/17

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