出版社内容情報
家族主義や血縁主義が,「愛という名のもとに」どれだけ多くの「血を同じくしない者」を社会から排除してきたか.非嫡出子として育った自分史を織り込みながら,生きていくこと,人を信じることを真摯に問いかける.
内容説明
愛することは義務ではなく、喜びに充ちた権利のはずなのに―。「愛という名にもとに」どれだけ多くの人びとが自己実現の機会を奪われてきたか。家族主義や血縁主義によって、どれだけ多くの「血を同じくしない者」が社会から排除されてきたか。婚外子である自分史を織り込みつつ、生きることを真摯に問いかける珠玉のエッセー。
目次
まえがき あなたへの手紙
書き続ける手続―「絶対」は「絶対」いやだ、ということ
イズムについて―行動への呼びかけ
愛という、まさに、その名のもとに―揺りかごから仕かけられる罠
美しい不服従―ノーと言う女たち
「わたし」は誰?―MY HOMEということ
前でも後ろでもなく、並んで歩く―PKO協力法について
揺れる振り子―個人化と社会化
ここではない、どこか―変革の時に向けて
理解したつもり―個独の時間
個人的なことは、政治的なこと―もうひとつの植民地主義
冬の休暇に再会した彼女たち―美味なる時間
変わりつつあることと、変わらないことと、変える意志と―あるいは、力について
これからも、書き続けるであろう手紙―テクスチュアル・ハラスメント