内容説明
鷲鼻の仮面をつけた美貌の青年フリアンは、夜の運河で不吉な作りの仮面を拾う。若き天才音楽家のものと噂されるアポロをかたどったその仮面は、秘密ギルドによって作られたものだった。ギルドの仮面をつけた者がみな、不可解な死を遂げていることに気づいたフリアンは、錬金術師シャーキンとともにその謎を追い始め、やがて青い蝶の仮面をつけた優美なエウリュディケと出会う。歌の主人公を思わせるエウリュディケに心を奪われたフリアンは、さらなる謎と恐怖の世界へ足を踏み入れることに…。水の都ヴェネチアのパラレルワールド“ヴェヌス”で繰り広げられるタニス・リー傑作ロマンティック・ファンタジー「ヴェヌスの秘録」シリーズ開幕。
著者等紹介
リー,タニス[リー,タニス][Lee,Tanith]
1947年イギリス・ロンドンで生まれる。CatfordのPrendergast Grammer Schoolで中等教育を受け、9歳から創作を始める。卒業後は図書館助手や店員、文書整理係、ウェイトレスなどの仕事に就き、25歳の1年間は美術大学で学ぶ。1970年から1971年にかけて子供向けの本を3冊発表。1975年DAW Books USAから『The Birthgrave』を出版して以降、立て続けに26冊を上梓し専業作家となった
柿沼瑛子[カキヌマエイコ]
英米文学翻訳家。早稲田大学第一文学部日本史学科卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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