内容説明
様々なマイノリティを抱えるフランスにおいて、どのような社会編成原理によって共生は可能であるかについて、フランス共和制を中心に考察した。タギエフの「人種主義論」、ビルンボームの「国家」論における課題を浮き彫りにしながら新たな共生理念としての「共和制モデル」を追究する。
目次
序章 フランス共和制と共生の問題
第1章 コルシカとフランス共和制―「ジョックス法」と憲法院判決
第2章 「フランス人であること」の多様性
第3章 「新しい人種主義」の社会観と共和制
第4章 フランス共和制の理論的位置
第5章 「新共和主義」と「ポスト共和主義」
第6章 ビルンボーム「国家」論の構造
第7章 ビルンボーム「国家」論の特徴
第8章 「共和制モデル」とフランス共和制
終章 「ポスト共和主義」と「政治的なるもの」の変容