内容説明
売れないサラリーマン評論家・河合清重は、コルト45口径という一挺の拳銃を偶然拾得した。その日を境に講演依頼が殺到し、運気が上昇していく。そんなある日、元歌手のバーテン・安西に、かつての自分の姿を重ねた河合は激励をこめて、その拳銃を手渡した。やがて拳銃は、ホームレス、香具師、弁当屋など多くの人の手を流浪し、彼らの人生を大きく変えていくのだが…。様々な人生の断面を描く連作傑作集。
著者等紹介
森村誠一[モリムラセイイチ]
1933年、熊谷市生まれ。青山学院大学卒。69年、『高層の死角』で江戸川乱歩賞、73年、『腐蝕の構造』で日本推理作家協会賞を受賞。推理小説、歴史小説、ドキュメントと幅広く活躍
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