出版社内容情報
誰も知らない、誰も行かないヘンな場所をイラストレーター・ルポライターの村田らむが軽やかに訪れその理由と魅力を解き明かした見聞録。登場するのは富士の樹海やドヤ街、廃墟に珍スポット(韓国、北朝鮮、台湾も少しだけ登場!)。潜入取材、危険地帯取材を得意とする著者が、尽きない好奇心と探究心で繰り広げる、怖いもの見たさの物見遊山。あまりおすすめできない場所満載の異色の観光案内本。
内容説明
青木ヶ原樹海珍道中。ドヤ街今昔物語。廃墟&心霊&珍スポット巡り。ガイドブックには載らないZ級観光案内。誰も行かない場所のあぶない現実をぶらぶら歩いて解き明かす異色のルポ。
目次
1章 青木ヶ原樹海―迷いの森へ(富士の樹海で三つ巴;樹海の歩き方)
2章 ドヤ街―変わりゆく働く男の街(大阪のドヤ街・西成;東京のドヤ街・山谷;横浜のドヤ街・寿町;韓国のドヤ街・ヨンドゥンポ)
3章 廃墟―人が消えた場所をゆく(人のいない村が好き 淡路島;ファンシーなゴーストタウン 清里;韓国・精神病院の廃墟;廃神社探しの副産物 大阪枚岡;真鶴の合法廃墟;廃村がなくなる前に 横須賀市田浦)
4章 不思議スポット(おもしろミュージアム;ビックリ宗教施設;ノスタルジック・ツアー;おそろしきトンデモ旅)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
つちのこ
39
これまで取材してきたカテゴリーの寄せ集め的な構成なので、広く浅く詰め込み過ぎで面白味を感じなかった。もっとも見聞録と謳ってるから仕方ないか。著者の真骨頂ともいえるホームレスやゴミ屋敷といった貧困をめぐる社会問題を、長期間の取材で執拗に追ったルポと比べると雲泥の差だ。まぁ、「日本にはこんなダークな場所があるんだよ」と軽く興味本位で読むにはいいかも。福祉行政や民間の努力もあって、山谷や西成も近年では街の景色も変わり、路上で寝転ぶホームレスも見かけなくなった。そろそろこのあたりのルポも打ち止めでいいのでは。2024/06/27
鷺@みんさー
34
もっとディープなものも読んでるので、場所の数か多い分さらっとした風に感じたが、とはいえ内容的には面白い。樹海の三つ巴が面白かった。ドヤ街の今、清里の今、なんか侘しさもあるけど元気なとこは元気に賑わってるみたいなので良いのかな。京都の侍忍者ミュージアムはあんな街中ど真ん中にあるので当然知ってたが、中はあんななんだなぁ。でも、そういうの楽しみたければ太秦映画村の方が面白いと思うけど、街中で猫カフェやジャパニーズフードやなんかと一緒に楽しめるコンパクトさがウケてるのかも。北朝鮮里帰りツアーは貴重なレポ。2025/05/14
うずら
17
とても興味深くて読みながらへーっ!とかうわーっとかぶつぶつ言いながら一気読み。青木ヶ原樹海の自殺者の死体を探すことを趣味にしている人!ちょんの前という性的サービスがあったこと‼︎館長の遺体を展示しているというつやま自然のふしぎ館には是非行ってみたい。年齢を重ねても知らないことってたくさんあるものだと改めて実感。2024/07/23
noko
11
一応旅紀行もののジャンルに入るのかな。村田らむ氏の一般の人はなかなか行かない場所に行ってのレポート。まずは富士山の樹海。まぁ、ネガティブな事で有名になってしまいましたね。そこにただ遺体を探すのが目的(見つけても通報とかしないで、写真を撮るという趣味らしい)の人と行く。そんな人が世の中にはいるのだなと驚き。西成や山谷、寿町はかつては日雇い労働者の町だったが、段々変化もあるようだ。安く泊まれると外国人バックパーカーもきているし、日雇いの仕事が減っているし、高齢化が進んでいる。貧困ビジネスの街になっている所も。2024/11/19
みやしん
10
イメージ先行だった土地が、行ってみて始めて印象に振れ幅が生じるのはままある。ただ、情報発信の手段が充実したり時代が移ろうことで変化してしまうのも仕方ない。道端でくだを巻く浮浪者も見た目はすっかり少なくなったし青木ヶ原樹海も科学的に丸裸にされて久しい。それでもダークサイドである以上引き寄せられる力は存在する。怪し気な◯◯館はわかるけど、人が少ないだけで真っ当な観光地のカテゴリー入れはどうなん。にっぽんじゃないところもあったし、国内のやべートコはあっちの半島国家に通じると隠れたメッセージ性も。2024/09/04