内容説明
伝説のタウン誌『谷根千』の編集人として活躍し、その後、数多くの作品を上梓してきた著者。これまでの長い作家活動の中で、さまざまな媒体に発表した海に関する随筆などを再収録。海の風景とそこでくらす人々の物語を紡いだ珠玉の紀行文集。
目次
1 海辺にて(竹富島でもずくとり;海の見える家から;のさり、ということば ほか)
2 島にわたる(世阿弥とたらい舟―佐渡島(新潟)
海に翻弄された小島―日振島(愛媛)
海峡を行き来した人たち―対馬(長崎) ほか)
3 海とくらす(南部もぐりと清光館哀史―種市(岩手)
女川で台風に遭う―牡鹿半島(宮城)
伝説に満ちた半島をバスで―能登半島(石川) ほか)
著者等紹介
森まゆみ[モリマユミ]
1954年東京生まれ。作家。早稲田大学政治経済学部卒業。1984年に友人らと東京で地域雑誌『谷中・根津・千駄木』を創刊、2009年の終刊まで編集人を務めた。歴史的建造物の保存活動にも取り組み、日本建築学会文化賞、サントリー地域文化賞を受賞。著書は『鴎外の坂』(芸術選奨文部大臣新人賞)、『「即興詩人」のイタリア』(JTB紀行文学大賞)、『「青鞜」の冒険』(紫式部文学賞)など多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
fukui42
3
図書館の「書評に載りました」コーナーにあった作品。イラストは可愛い系だけど、内容はぎっしり。海と暮らす人々の話。中でも沖縄の島々での話は、戦前の話等興味深かったです。2021/11/28
onepei
3
ちょっと前の話のようだ。今も変わりないか気になる2021/10/14
Ayumi Shimojoh
2
旅エッセイのファン。このシリーズ4冊目、MUJIBOOKSの旅コーナーで新刊を発見。半島の先端に行くとか、離島に渡るとか、隔離されたところへの旅を集めたような本。島の人は心がまあるい、だそうだ。各海の先端や海に浮かぶ土地の人の気質の違いを、森さんなりに集めて廻ったような本。2021/12/14
1367
2
「止まらない、私の海恋。」帯の文章に一目惚れして買ってしまった(笑) 内容も期待通りというか期待以上で、佐渡の話、対馬の話、屋久島の話、奄美の話など、海と人間の営みの話が盛りだくさん。離島に行きたくなりました。帯のコピーほど内容(文章)は柔らかくなく、民俗学手前のかなりマジメな本という印象です。2021/11/28