内容説明
インド北部、ヒマラヤの最果てのチベット世界、ラダック、ザンスカール、スピティ。この地に魅入られ、撮って、書いて、歩いて、旅し続けた、一人の日本人がいた。彼にとってそこは、かけがえのない居場所であり、日常であり、人生の一部だった。極限の高地で、しなやかに生きる人々の姿を真摯に見つめ続けた、十年間の旅の断章。
目次
僕を呼び寄せる何か
いくつもの峠を越えて
変わりゆく王都
もう一つの家族
誇りをまとって
マルカ谷を歩く
ジミの結婚式
洪水と前世の記憶
祈りと輪廻
神からの言伝
セルガルの槌音
ランチョーの学校
花と鬼灯の人々
瑠璃の湖のほとりで
星空の下、王は眠る
ここは彼らの世界
ザンスカールを歩く
幻の道
友達はお調子者
スピティを歩く
永遠の瞑想
スピティからラダックへ
あの頃の僕へ
著者等紹介
山本高樹[ヤマモトタカキ]
著述家・編集者・写真家。2007年から約1年半の間、インド北部の山岳地帯、ラダックとザンスカールに長期滞在して取材を敢行。以来、この地域での取材をライフワークとしながら、世界各地を飛び回る日々を送っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
けんとまん1007
50
最後に出てくる一文が、全てを物語るように思える。「ただ、道だけは、そこにあった」。最初の一歩は、どうだったんだろう。。その後は。。そして今、そしてこれから。辺境というかどうかとかは関係ないもの。何だろう、そこに住む人々の姿や風景が、伝わってくるような1冊だ。厳しい環境でも、営々と続くものがあり、だからこその優しさ・労り・謙虚さ・思いの広さと深さ。そんなことを、今の自分と周囲に置き換えて考えてみる。人との出会い、それを紡ぐこと。2023/11/05
スプリント
9
簡単には行くことができない地域なのでとても興味深い内容でした。2023/12/09
nori
8
Julley for all peole there! I recalled my travel to Ladakh 1980 entering from Sri Nagar. That time Manali -Leh road was not constructed but trekking road only. I hope to watch movie of "3 Idiots" soon which is under preparation in Japan now. 2021/08/26
Yasutaka Nishimoto
5
日本の6分の1ぐらいの広さに30万人ぐらいの人々が住むインド北部の地域ラダック。その地に通い、住み、魅力を見つけていく著者。インドでも、高地であり、冬を含め決して楽ではない暮らしだと思われるが、地図を見ても点在する村々と、そこを結ぶ道と、そこに住む人々の魅力が、著者を離さないのだろう。別の作品でも出てくるザンスカールも、この地域の1つ。著者の優しい文章で、他の作品も読んでみたい。2023/03/21
Go Extreme
5
僕を呼び寄せる何か いくつもの峠を越えて 変わりゆく王都 もう一つの家族 誇りをまとって マルカ谷を歩く ジミの結婚式 洪水と前世の記憶 祈りと輪廻 神からの言伝 セルガルの槌音 ランチョーの学校 花と鬼灯の人々 瑠璃の湖のほとりで 星空の下、王は眠る ここは彼らの世界 ザンスカールを歩く 幻の道 友達はお調子者 スピティを歩く 永遠の瞑想 スピティからラダックへ あの頃の僕へ2021/06/28
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