内容説明
パタゴニア、テント、カニ、お正月、中国、人類、テレビ、ルンバ、映画、焚き火…なんでもありのハイブリッドエッセイ集。すべて単行本未収録。
目次
1 マゼラン海峡航海記(チリ海軍の砲艦に乗って;吠える海峡を越えて)
2 わが天幕焚き火人生(はじまりは遠浅海浜探検隊;秘密のブルーシャトー)
3 「なめんなよ!」とカニさんが言っている(泥蟹をほぐしながら;それでも地球はまわってる)
4 さしたることもない日々に(変事二話;迷惑な拾得物;ポケットに数珠が;テレビだらだら;苦あれば楽あり苦あり;お掃除ロボット「ルンバ」に恋して;冬の夜の映画館;日本一、勝山左義長まつり;雑魚釣り隊、ピカピカアジで大宴会)
巻末付録 交通事故顛末記(いきなりドカンと交通事故;「高齢者講習」を受けてみました)
著者等紹介
椎名誠[シイナマコト]
1944年東京都生まれ。作家。写真家、映画監督としても活躍。「本の雑誌」初代編集長。『さらば国分寺書店のオババ』(1979年)でデビュー。『犬の系譜』で吉川英治文学新人賞を、『アド・バード』で日本SF大賞を受賞。小説、随筆、紀行文、写真集など著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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へくとぱすかる
59
2014年以降の単行本未収録集。得した気分。圧巻は冒頭のマゼラン海峡航海記。こんなにすごい荒海とはねぇ。喜望峰近海もそうらしい。大陸の先端は地理的条件が急変するからでしょうか。中学生シーナ氏のキャンプコト始めもおもしろい。アマゾン(通販ではなく川)・ルンバ・洋食・外国トイレ・映画・TVショッピング(今度こそ通販)などなど。ラストの交通事故顛末記は、最近の高齢者事故ニュースとシンクロします。2019/07/24
りつこ
40
怪しい探検隊シリーズは大好きで読んでいたけど最近あまり読んでなかった椎名誠。年を取ったことは間違いないけど、それでもいまだに中身は仲間とキャンプをして魚を釣って酒を飲むことが好きなおじさんであることに安心する。若いころ、正しくあろうとしていた姿勢はいまも変わらず健全で素敵だ。健康そのものと思っていたけれど長年不眠に悩まされているというのは意外。不眠に関する本も書かれているようなのでそちらも読んでみたい。2019/04/14
Nao Funasoko
30
いつの間にか読むことが無くなっていた椎名誠の新刊を久し振りに手にする。ここ4、5年の間に雑誌などに書かれたエッセイの類を纏めたものだ。時折、自身のことを「じじい」と呼ぶ。まあ、確かにじじいには違いないが、そう自称すればするほど若さに拘っているようにも思えてしまい少しばかりカナシイ気分になってしまうのだ。平成の終わりに読む元祖昭和軽薄体。昭和も遠くなったのでR。2019/03/15
ばんだねいっぺい
26
熟練のアウトドア派も処女航海の初めてのキャンプは、そうなんだよなと新鮮に感じた。異邦人の目で見れたら、ちゃんと目の前のものの価値が分かるとはいうものの、見過ごしているよなと思った。でも、大盤振る舞いで「日本スゴい」っていうのは、ちょっと苦手だな。2019/07/07
naotan
25
高校生の頃、岳物語や怪しい探検隊シリーズを読んでいた私がオバサンなんだから、シーナさんもおじいさんだよねえと当たり前のことを思いながら読んだ。いつまでも心は若々しく、でも事故に気を付けて長生きしてほしい。2019/06/06