内容説明
白山がはぐくんだ信仰世界とは。「白き神々の座」として仰がれてきた霊峰白山。この山が、人々の心をとらえて離さないのはなぜか。白山に蓄積された、祈りや願いを通じて、美しい自然の中にひそむ、壮大な歴史物語が浮かび上がる。
目次
第1部 祈りの風景(遙拝する人々;水分かつ神 ほか)
第2部 歴史をたどる(信仰の源流;泰澄伝説 ほか)
第3部 信仰の広がり(眺望;曹洞宗の聖山 ほか)
第4部 神仏はぐくむ自然(動く山;活火山 ほか)
第5部 文化的景観(信仰の山;観賞する山 ほか)
感想・レビュー
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yoneyama
6
2004年金沢の地方紙北國新聞に連載の白山総合入門本。地元の風物、歴史、信仰、自然などに関し基礎的なことがわかる。3月に美濃禅定道を石徹白から白川郷まで一週間スキー縦走したので歴史を知りたくなりました。三つの禅定道の競り合い、それに京都北前船からの目線などが、東国出身者の私には新しい気付きとなりました。2004年は平成の大合併の年でもあり、二町五村の「白山市」議論もあり。全国に広がった白山信仰、東京文京区の白山通り、岐阜の能郷白山、空母加賀、永平寺も登山、多岐にわたる白山ネタ。新聞記事らしくおもしろかった2021/03/31