出版社内容情報
京都・奈良・大阪の近畿圏を中心として、建築の種類ごとの多様性に注目し、その歴史的変遷の過程を概観する。また、現代的課題としての、保存と活用制度の変遷と実態についても触れる。
内容説明
建築は人間生活の舞台として時空間を超えた普遍性を有するとともに、一方で、ある地域、ある時代の社会を映す「鏡」とも言われるように、政治・経済・文化・芸術といった時代のさまざまな情況や精神と分かち難く結びついた、きわめて社会的存在であるというのもまた、否定できない事実である。そのような両義的な建築のあり方は、建築を通して日本の歴史の一端を垣間見ることを可能にするだろう。そこにこそ本書の大きなねらいがある。
目次
1 建築と集落の黎明
2 神社建築
3 寺院建築
4 都市の歴史
5 支配者層の住宅
6 庶民の住宅
7 歴史的環境の保存と活用