内容説明
しなやかで豊かなメロディの白い音楽、あるいは環境の音楽を通じ、西欧音楽の堅強な伝統に小気味よい関節外しを食らわせ、ますます人気沸騰の奇才音楽家サティ。20世紀音楽の先駆者のおかしみに彩られた生涯とその時代を、多角的な視点から捉える鋭意の評論。
目次
サティにおけるユーモアの弁証法―その言葉と音楽の見えない方程式
音楽のなかの言葉―サティの隠された方程式への解読試考
右と左に見たもの(眼鏡なしで)の思想―またはダダのなかのサティとプルトン
音響測定家サティと光測写師マン・レイの出会い
エリック・サティと坂口安吾
エリック・サティ、人と作品
『健忘症患者の回想録』
サティ詩抄
メドゥーサの罠
サティ日記抄
サティ作品へのノート